大学を卒業して就職し、自分でお金を稼ぐようになってからギャンブルをするようになりました。特に競馬や競輪などの競い合うギャンブルが好きで、休日など時間があるときには競馬場や競輪場まで行ってまでギャンブルをするほど好きでした。
ギャンブルを始めた当初は、自分の給料の範囲でギャンブルをしていて趣味のようなものでした。しかし、1度競馬で大勝ちしたことがあり、それ以来さらにギャンブルに嵌っていきました。

【体験者の情報】

体験者 借入件数 借金総額 借金期間
  • 仮名:いのうえ
  • 男性
  • 35歳
  • 会社員
セゾン、アコム、レイク 120万円 開始:2002年6月~

ギャンブル好きの不思議な思考回路

大学を卒業して就職し、自分でお金を稼ぐようになってからギャンブルをするようになりました。特に競馬や競輪などの競い合うギャンブルが好きで、休日など時間があるときには競馬場や競輪場まで行ってまでギャンブルをするほど好きでした。
ギャンブルを始めた当初は、自分の給料の範囲でギャンブルをしていて趣味のようなものでした。しかし、1度競馬で大勝ちしたことがあり、それ以来さらにギャンブルに嵌っていきました。

この頃から自分の給料をギャンブルで使い果たしてしまったりするようになり、生活費など他の支出を含めると毎月赤字になるようになっていきました。

趣味の範囲を超えてしまっていて、借金をしてでもギャンブルをせずにはいられないようになっていきました。

ギャンブルは負けることも多いですが、勝つこともあります。
そのため、借金をするときには「競馬に勝てばすぐに返済できる」という独特な感情が湧いてきたりします。
つまり、一時的に借金をするだけであって、ギャンブルに勝てばその何倍ものお金になるという根拠の無い思考回路になっていくのです。

そのため借金をしてでもギャンブルをすることを、自分の中で正当化してしまい感覚が次第にズレていってしまったのです。しかし、現実にはギャンブルは負けることが殆どで、借金だけが後に残っていくという状態でした。借金をしてまで、なぜそれほどまでにギャンブルをしたくなるのか自分でも分かりませんでした。
でも1つだけ言えるのは、借金に対する間違った認識があったことだけは確かです。

ギャンブルをするために、最初は以前から所有していたセゾンカードのキャッシング枠を利用して借金をしました。

そのクレジットカードのキャッシング枠が20万円だったので、枠いっぱいの20万円を借りました。
その時に借りた20万円は、借りた日の翌日にはギャンブルで使い果たしていました。

借金した時に思っていたことは「ギャンブルに勝てばすぐに返せる」という気持ちでした。

借金そのものに対しては、かなりマイナスなイメージを持っていました。しかし実際に自分が借金をした時は、すぐに返せるという根拠のない自信がありました。借金に対するマイナスな感情は、自分にはあまり影響を及ぼしませんでした。借金をする時に頭にあったのは、「借りること」であって「返すこと」ではなかったのです。
そういった、いい加減な思考回路が借金をした最大の理由だったと思ってます。

借金を止めるかギャンブル止めるか

ギャンブルをしていなかったり、止めることができたりしていれば借金をすることも無かったと思います。しかしギャンブルを止めることは、どうしてもできませんでした。
借金をすればするほど、ギャンブルで損失を取り戻そうとする心理が働き、とにかくギャンブルで勝つまでしようとしていました。その度に借金をしていくことにより、ついには当初に思ってもいなかった金額まで借金をしていました。
セゾンカードのキャッシング枠だけではなく、アコムやレイクなどの消費者金融にまで借金をしてしまい借金額は120万円にまで増えてしまいました。

毎月の返済額もすでに6万円を超えており、返しても利息の支払いに大部分は充当されるので、元金はまったく減っていきません。

生活はかなりキツくなってきており、借金の返済に首が回らなくなってきていました。
借金を返済するためには、最低限の生活レベルまで生活の質を抑える必要が出てきていました。
さすがにこの頃になると、ギャンブルをするお金はまったく無くなっていて、物理的に止めざるを得ない状況になっていました。

借金の金額が増えるにつれて、ギャンブルする頻度もかなり減っていました。
とりあえず給料日には借金を返済し、残ったお金で生活をしていかなければなりません。食費は月に15000円程度に抑えて、あとは家賃や水道光熱費を支払ったら何も残らないという感じでした。
特に生活の苦しさを感じたのは食費が少なくなったことでした。とにかく食事を安く簡単に済ませられるように、毎日同じようなメニューの食事ばかりでした。そして周囲の人とも疎遠になっていき、自宅にひきこもることが多かったです。